ホーホケキョ となりの山田くん - レビューと感想

ホーホケキョ となりの山田くん

  • 作品名 : ホーホケキョ となりの山田くん
  • 公開年 : 1999年
  • 監督 : 高畑勲

物語全体

山田家の日常を描いた作品です。全体的には短編のエピソードを繫ぎ合せた形になっています。

内容に関しては最初から最後まで興味を感じられない内容だったと言えます。面白いと感じるところや夢中になれるようなところが無く、視聴中はただただ退屈でしたし、画面に意識を留めておく事が大変でした。

劇中では空想的な描画を交えながら話を進めて行く手法が所々で見られましたが、これは上手く使ってこそ有用さが発揮されるのもののように思え、「ホーホケキョ となりの山田くん」ではそれが出来ていないように感じられました。有用さを発揮出来ないのであれば空想的な描画を取り入れたりせずに、表現が限定されたとしても直接的な描画だけで話を進めた方が良かったように思います。空想的な描画が挟まれた場面は単に「見るのが面倒に感じる」だけでしたので。

劇中には見せ場や山場のようなものが無かったように思います。これは、元からそう言うものを置かないように作っていたのか、もしくは置かれてはいるものの姫がそれに気が付かなかっただけなのか...。もしかすると暴走族のエピソードであったり、山田たかしが月光仮面として活躍する様を空想していた辺りだったり、あるいは山田一家でケセラセラを歌っている辺りだったりと言ったところがそうだったのかも知れません。

「ホーホケキョ となりの山田くん」での絵は好みの分かれるところだと思います。少なくとも姫の好みではありませんでした。

視聴中には何度も強い睡魔に襲われました。結局、何とか最後まで耐えたのですが、それは非常に辛い経験だったと言えます。睡眠時間十分で体調万全の状態で視聴に臨んだはずなのですが...。

終わるまでの時間は1時間40数分となっていて2時間までは行きませんでしたが、視聴中は内容の退屈さから非常に長く感じましたし、実際にこの内容で1時間40数分と言う時間は長いと言えるのでは無いかと思います。かなり早い段階から早く終わる事を願いながら画面を眺めるだけになっていました。

学校の先生(藤原先生)が言っていた「適当」と言う言葉は姫も好きな言葉です。適切且つ妥当と言うのは姫が生きて行く上で理想としているものの一つであり、何事に対してもそうある事が出来れば良いと思います。

タイトルにある「となりの」や「山田(珍しくは無い苗字)」と言う辺りから考えると、この作品に見られる山田家はどこにあっても可笑しく無い家庭として描かれたものだったのでは無いかと思います。ただ、姫やあやちゃんの家庭とは大きく異なっているように見え、自分の周囲の環境を基準に見ると非常に変わった家庭のように見えるのですが...。

恐らく、「ホーホケキョ となりの山田くん」は相手を選ぶ作品なのでは無いかと思います。「ジブリ作品だから見た」と言うのであれば(例えば「ナウシカ」や「ラピュタ」の「ジブリ」だからと期待して見たのであれば)不満を感じる人も多いのでは無いかと思います。ただ、こう言う映画を好きな人にとっては良い作品となるのかも知れません。残念な事に姫はそうでは無いため、退屈な映画にしか思えませんでしたが...。

気になったところ

のの子の頭部...あの平らで毛髪が数本しか生えていない頭頂部が見ていてとても気になりました。是非、真上から見てみたいところです。

ゴミを捨て忘れた山田まつ子が山田たかし、山田のぼる、山田のの子にそれを駅や公園やコンビニのゴミ箱に捨てて来るように言っていた場面。山田まつ子はこれを「名案」と言い、当たり前の事のように行わせようとしていましたが、これを見た時には子供の模範となるべき大人がここまで良識を欠いていて良いものかと驚きました。これが魔が差してのこの時限りのものでは無く、山田まつ子が普段からこう言った感覚を基準に行動しているのだとしたら...と考えると(そのような事は無いとは思いますが)、ある種の恐ろしさを感じてしまいます。

劇中に見られるような声や芝居は通常のアニメであれば違和感を強く感じただろうと思いますが、この「ホーホケキョ となりの山田くん」では奇妙でありながらも思ったほどはそれが気になりませんでした。理由は分かりませんが、絵が通常のアニメとは違っていて絵に意識が行き難くなっているためかも知れません。「絵と声が合っていて声の奇妙さが気にならない」と言う訳では無いと思います。

「ホーホケキョ となりの山田くん」の評価 : 1点

全体的にも部分的にも見ていて興味を持てるようなところが無く、姫にとっては面白さを感じる事の無い内容の作品だったと言えます。視聴中にお話の続きよりも(かなり序盤から)何時終わるかの方が気になってしまうほど退屈であり、眠気との戦いも幾度かありました。

「ホーホケキョ となりの山田くん」はアニメを苦手としている姫には難し過ぎたのだと思います。視聴中はどのように見れば興味を持って面白く見る事が出来るのかが全く分からず、その扱いに困ってしまいました...。しかし、このようなアニメにどのように接して良いかが分からない「アニメを見るのが上手だとは言えない姫」が見たために面白さを感じなかっただけであり、アニメを見る才能が豊かな人が見たらなら、きっと、面白さに気が付いて十分に楽しめる作品になっていたのだと思います。そうなのかそうでは無いのかは姫には分からない事ですし、姫が行う評価には他の人がどう感じるかは関係のない事なのですが...せめてそうであって欲しいと願うところです。

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